タイ進出の前に知っておきたいポイント その①

2024.05.09
タイ法人設立

今後のタイ進出の検討材料となる情報として、「タイ進出の前に知っておきたいポイント」をこれから数回に分けて発信していこうと思います。第一回目は進出前のお問い合わせで最も多いご質問の3つである、資本構成・取締役・就労ビザについて簡潔に解説します。

資本構成(外国人事業法)

外国人事業法とは、一言で言うと特定の事業における外国企業の参入を規制する法律です。外国企業とは外国資本比率が50%以上の企業のことを指します。逆に外国資本が50%未満でタイ資本が50%以上の場合はタイ企業(タイ法人)となり、外国人事業法の規制を受けることは原則的にありません。タイで展開したい事業が外国人事業法の規制対象である場合、BOI(タイ投資奨励制度)という例外もありますが、基本的には外国資本50%以上での参入は不可能となります。

 

既にジョイントするタイ側パートナーがいる場合は問題ありませんが、パートナー探しが難しい場合は弊社までご相談ください。

規制業種・禁止業種一覧(第1表:外国企業の参入が禁止されている業種)

  1. 新聞発行・ラジオ・テレビ放送事業
  2. 農業・果樹園
  3. 畜産
  4. 林業・木材加工(天然)
  5. 漁業(タイ海域・経済水域内)
  6. タイ薬草の抽出
  7. 骨董品(売買・競売)
  8. 仏像および僧鉢の製造・鋳造
  9. 土地取引

 

規制業種・禁止業種一覧(第2表:国家安全保障または文化、伝統、地場工芸、天然資源・環境に影響を及ぼす業種として、外国企業の参入が禁止されている業種)

  1. 製造・販売・補修(銃・銃弾・火薬・爆発物およびそれらの部品、 武器および戦闘用船・飛行機・車両、すべての戦争用備品・部品)
  2. 国内陸上・海上・航空運輸および国内航空事業
  3. 骨董品・民芸品販売
  4. 木彫品製造
  5. 養蚕・絹糸・絹織布・絹織物捺染
  6. タイ楽器製造
  7. 金銀製品・ニエロ細工・黒金象眼・漆器製造
  8. タイ文化・美術に属する食器製造
  9. サトウキビからの精糖
  10. 塩田・塩土での製塩
  11. 岩塩からの製塩
  12. 爆破・砕石を含む鉱業
  13. 家具および調度品の木材加工

 

規制業種・禁止業種一覧(第3表:外国人に対して競争力が不十分な業種であるとして、外国企業の参入が禁止されている業種)

  1. 精米・製粉
  2. 漁業(養殖)
  3. 植林
  4. ベニア板・チップボード・ハードボード製造
  5. 石灰製造
  6. 会計サービス
  7. 法律サービス
  8. 建築設計サービス
  9. エンジニアリングサービス
  10. 建設業(ただし、外国人投資が5億バーツ以上で、 特殊な技能を要する建設(インフラ、通信等)、 その他の省令で規定された建設業を除く)
  11. 代理・仲介業(ただし、証券・農産物の先物取引、 金融商品売買に関するサービス、同一グループ内の 生産に必要な財取引、外国人資本1億バーツ以上の 国際貿易仲介、その他省令で規定された代理・仲介業を除く)
  12. 競売(骨董品・美術品以外の国際間競売、その他省令で定める競売)
  13. 伝統的な国内農産物または法令で禁止されていない 農産物の国内取引(ただし、農産物の先物取引を除く)
  14. 最低資本金1億バーツ未満または1店舗あたり 最低資本金2,000万バーツ未満の小売業
  15. 1店舗あたり最低資本金1億バーツ未満の卸売業
  16. 広告業
  17. ホテル業(ただし、マネージメントを除く)
  18. 観光業
  19. 飲食物販売
  20. 植物の繁殖・品種改良
  21. その他サービス業(証券業、銀行業、保険業、 国家機関または政府機関に対するサービス提供、 駐在員事務所、または出張所等の省令で定めるものを除く)

 

取締役について

会社の取締役の国籍や人数の制限はありません。例えば外国人1名の取締役しかいなくても違法ではありません。ただし、取締役にタイ人が1名もいない場合、行政手続き他、時間を要してしまう物がいくつかあります。例えば法人用の銀行口座開設においては、取締役が外国人のみの場合、少なくともその取締役の中の1名が就労ビザと労働許可証を取得しないと銀行口座開設ができません。そして就労ビザと労働許可証を取得するには、タイ人従業員を少なくとも4名雇用し、その4名のタイ人従業員が少なくとも3ヶ月間、社会保険料と個人所得税を申告したことが証明できる書類が必要になります。そのため取締役にタイ人が1名もいない場合、法人の銀行口座を開くのにも時間がかかってしまいます。

 

飲食店やクリニック、特定の商品を販売する店等は事業ライセンスが必要なケースが多いのですが、そのライセンスの申請及び取得には必ずタイ人の取締役が必要になるケースも中にあるのでご注意ください。

タイの就労ビザと労働許可証

もし日本人を始めとするタイ人以外の外国人を雇用する場合、基本的に外国人1名につき4名のタイ人を雇用する必要があります。(外国人2名の場合はタイ人8名を雇用)この条件をクリアしないと就労ビザと労働許可証が保持できません。

 

少なくとも4名のタイ人従業員の雇用というのは、スモールスタートを検討中の方からすると少し高いハードルかもしれません。中にはダミー(名義貸し)のタイ人従業員を斡旋してくれる業者もありますが、弊社はおすすめしておりません。特に近年は以前よりも入国管理局や労働局による立ち入り検査の頻度が増していますのでご留意ください。

 

また、外国人1名の雇用(就労ビザと労働許可証の付与)におけるもうひとつの条件は資本金が200万バーツ以上であることです。外国人を2名雇用する場合は2倍の400万バーツとなります。外国人をまったく配置する予定が無い場合、資本金金額に下限上限はありません。

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