還付可能な配当課税のうち課税範囲に含まれないものの指定

2025.11.10

税金ニュース
タイ歳入局は、2025年10月21日付税務総局長告示(第2号)「還付可能な配当課税のうち、課税範囲に含まれないものの指定」を公表しました。
- この告示は、2025年1月1日以降に適用されるタイ版グローバルミニマム課税(Top-up Tax)制度において、「実効税率(ETR)計算の対象となる税金(=課税範囲に含まれる税)」の範囲を明確化するために公表されました。特に、配当課税(インピュテーション税)のうち、「還付」や「控除」が可能なものをどのように扱うかが定義されています。
- この告示では、配当課税を、「還付可能なインピュテーション税(Refundable Imputation Tax)」を、①「基準を満たすインピュテーション税(Qualified Imputation Tax)」と、②「基準を満たさないインピュテーション税(Disqualified Refundable Imputation Tax)」に分類します。このうち、②に分類される“受益者がその税を還付できる”、“他の税額と相殺できる”、または“支払法人自体が還付を受けられる”といった場合は、実質的な課税効果がないため、実効税率算出における「課税範囲(Covered Tax)」には含めないと明示されました。すなわち、形式上課税されても還付・控除があれば実質課税とは認めないという原則が初めて明文化されたことになります。
- これまで多くの国では、配当時に一度課税しても、株主がその税金を控除したり還付を受けたりできる「配当税額控除制度」がありました。最終的に企業グループ全体として税金負担が残らない場合は、実際には課税されていないものとみなされることになります。これは、グローバルミニマム課税の「実質課税15%」という目的を担保するための整備と位置づけられています。
- 海外子会社から配当を受ける場合は、「還付・控除可能な税」が実効税率を下げる要因として除外される可能性を考慮し、配当課税の仕組みを見直す必要があるります。
- この告示は、2025年1月1日以降開始する会計年度から適用されます。
タイ歳入局配布資料