LTRビザ
LTRビザとは?
LTRビザとは正式にはLong Term Residents Visa(長期居住者ビザ)と言い、外国人の富裕層や高度な技術者及び人材をタイ国内に呼び寄せ、消費と投資を促進する目的で2022年9月より導入された新しいビザです。審査と承認はBOI(タイ投資委員会)が行います。
LTRビザの特典
- 10年ビザ(最初に5年、条件を満たせば追加で5年)
- 就労ビザの要件であるタイ人4名の雇用義務の免除
- 国際空港でのファーストトラックが利用可能
- 90日レポートが1年レポートに
- リエントリー(マルチ)が最初から付いている
- 労働許可証が取得可能
- “高度な技術を持つプロフェッショナルな人材”は所得税率が17%
- ビザとWPはワンストップサービスセンターを利用可能
LTRビザの対象者と申請条件
富裕層個人
- 最低100万USDの資産を保持
- 直近2年間の年収が最低8万USD/年
- タイ国債、タイ直接投資、タイの不動産のいずれかに50万USD以上の投資
- 5万USD以上がカバーされる健康保険、またはタイでの治療を保証する社会保障給付、または10万USD以上の保証金
富裕層年金受給者
- 50歳以上である
- 申請時の年収が最低8万USD(※富裕層年金受給者の場合の年収とは年金、賃貸収入、キャピタルゲイン、配当などの不労所得です。勤労所得は対象外です。)
- 申請時の年収が4万USD以上、8万USD未満の場合、タイ国債、タイ直接投資、タイの不動産のいずれかに25万USD以上の投資
- 5万USD以上がカバーされる健康保険、またはタイでの治療を保証する社会保障給付、または10万USD以上の保証金
タイで海外の仕事をする人
- 直近2年間の年収が最低8万USD/年
- 直近2年間の年収が4万USD以上、8万USD未満の場合、修士号以上、知的財産権所有、シリーズA資金調達のいずれかを満たす必要がある
- 上場企業に所属しているか、非上場企業に所属している場合、直近3年間の会社の売上が合計で1億5千万USD以上であること
- 過去10年以上、現職の関連分野で5年以上の実務経験があること
- 5万USD以上がカバーされる健康保険、またはタイでの治療を保証する社会保障給付、または10万USD以上の保証金
高度技術専門職者
- 直近2年間の年収が最低8万USD/年
- 直近2年間または退職前の年収が4万USD以上、8万USD未満の場合、タイでの職務に関連する科学技術または特殊専門分野の修士号以上を取得していること
- タイ政府機関に勤務する専門職の場合、個人所得の下限はない
- “対象業種”(※次項参照)のいずれかに該当していること
- 高等教育機関、研究機関、専修学校、タイ政府機関のいずれかに所属していること
- 対象産業における5年以上の実務経験(ただし、対象産業の関連分野における博士号以上の取得者またはタイ政府機関に勤務する申請者を除く)
- 5万USD以上がカバーされる健康保険、またはタイでの治療を保証する社会保障給付、または10万USD以上の保証金
帯同家族
- 5万USD以上がカバーされる健康保険、またはタイでの治療を保証する社会保障給付、または2万5千USD以上の保証金
- 法律上の家族が証明できること(タイの法律では現時点では同性婚や事実婚は認められてない)
※高度技術専門職者の14の対象業種
- 次世代自動車産業(ハイブリッド・電気・燃料電・天然ガス)
- スマートエレクトロニクス
- 富裕層向け観光産業
- 農業及びバイオテクノロジー
- 高付加価値食品開発
- 自動化・ロボット産業
- 航空産業
- バイオ燃料・生化学
- デジタル産業
- 医療産業
- 防衛産業
- 人材育成、対象産業の研究開発
- サーキュラーエコノミー(循環経済)を直接的かつ大幅に促進する産業(例:廃棄物からのエネルギー生産、水資源管理など)
- 国家競争力強化政策委員会によって承認された 20 年間の国家戦略計画に基づくその他の対象産業
申請プロセス
- 申請申請書と必要書類一式をオンラインで提出
- 審査提出後20営業日以内に審査結果が出る
- ビザの発給認定書の発行日から60日以内にタイ王国大使館・総領事館またはタイ王国入国管理局でLTRビザの発給を申請する。タイ国内でビザを取得する場合、10年マルチプルエントリービザの手続き料金は一人あたり50,000バーツ。海外のタイ王国大使館・総領事館やE-visaでLTRビザを取得する場合は各国の為替レートにより手数料が異なる。
- 労働許可証の発給タイでの就労希望者は、バンコクのチャムチュリースクエアビルのビザ・労働許可証ワンストップサービスセンターにある雇用局、または地方の労働局でデジタル労働許可証を受け取ることができる。デジタル労働許可証を維持するための手数料は年間3,000バーツ。
よくある質問
- 対象者の「富裕層個人」は労働許可証を取れますか?
- 取れます。
- 対象者の「富裕層年金受給者」は労働許可証を取れますか?
- 取れます。
- LTRビザ保持者が取れる労働許可証はデジタル版と聞きましたがそれは何ですか?
- 通常はパスポートのような冊子ですが、これはデータのみです。
- 労働許可証を取るとどういう形態で就労が可能になるのですか?
- タイ国内の企業に就職する形となります。
- 対象者の「タイで海外の仕事をする人」も労働許可証を取れますか?
- この対象者は所謂普通の労働許可証は出ません。この種別の方の帰属先はあくまでタイ以外の外国です。タイに滞在しながら外国の業務をリモートでやってOKですという許可証で出ます。
- 所得税17%は「高度技術専門職者」のみに与えられた恩典ですか?
- そうです。他の対象者の恩典ではありません。
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